交通

山手線で途中下車しない?定番駅の隣にある、面白い駅たち

いつもの山手線、通勤や移動で使うだけじゃもったいない。一駅ずれるだけで出会える、個性豊かな駅の魅力に触れる小さな冒険に出かけてみませんか?

夕暮れ時の谷中銀座商店街の入り口、人々が行き交う活気ある風景
一日が終わる頃、温かい光が灯り始める商店街。どこか懐かしいこの空気感が、歩く人の心を優しく包み込みます。Source: JordyMeow / pixabay

毎日乗る山手線。多くの人にとって、それはオフィスや学校、あるいは主要な繁華街へと自分を運んでくれる、ただの移動手段かもしれません。新宿、渋谷、東京、池袋…気づけばいつも同じ駅で乗り降りしている。そんな方も少なくないのではないでしょうか。でも、ふと考えてみると、この緑の電車が繋ぐ29の駅には、それぞれに全く違う顔があるんですよね。

「今日は一駅手前で降りてみようかな」そんな気まぐれから始まる小さな冒険が、日常に新しい彩りを加えてくれることがあります。有名すぎる駅の隣に、実は驚くほど静かで、味わい深い街が隠れていたりする。今回は、そんな「途中下車の旅」で見つけた、個性的で魅力あふれる山手線の駅をいくつかご紹介したいと思います。この記事を読み終わる頃には、きっとあなたも次の休日に、目的もなく山手線に乗りたくなるはずです。

日暮里:懐かしさと新しさが交差する街

まず最初におすすめしたいのが、日暮里駅。京成スカイライナーが停まることから、成田空港への玄関口というイメージが強いかもしれません。でも、駅の西側に一歩足を踏み出すと、そこには「谷中・根津・千駄木」、通称「谷根千」と呼ばれる、古き良き東京の風情が色濃く残るエリアが広がっています。特に、駅から続く「夕やけだんだん」という階段の上から眺める谷中銀座商店街の景色は、まさに絶景。

谷中銀座商店街を歩く女性の後ろ姿
活気あふれる商店街。美味しい誘惑と、人々の笑顔が絶えない場所です。Source: thepoorphotographer / pixabay

この商店街、約170メートルほどの短い通りに約60もの店がひしめき合っていて、歩いているだけでワクワクします。揚げたてのメンチカツやコロッケを片手に散策するのが、ここの定番スタイル。最近では海外からの観光客も増え、新しいカフェや雑貨店もオープンしていますが、昔ながらの豆腐屋さんや八百屋さんも元気に営業していて、その新旧のコントラストがまた面白いんです。

そして、日暮里のもう一つの顔が「日暮里繊維街」。約1キロにわたって生地や手芸用品の専門店がずらりと並び、ファッションを学ぶ学生からプロのデザイナー、趣味で手作りを楽しむ人まで、多くの人々で賑わいます。色とりどりの布地を見ているだけでも、何か作りたいという創作意欲が刺激されますよ。下町の温かさと、クリエイティブな活気が同居する日暮里は、訪れるたびに新しい発見がある、奥深い街です。

駒込:大名庭園の静寂に癒される

次に紹介するのは、駒込駅。「山手線の駅で一番何もない」なんて言われることもあるそうですが、それは大きな誤解です。駒込は、都会の喧騒を忘れさせてくれる、緑豊かな癒しのスポット。駅の東口から歩いて数分の場所にある「六義園(りくぎえん)」は、江戸時代を代表する大名庭園の一つです。

六義園の紅葉と青空
空の青と紅葉の赤が織りなすコントラスト。思わず深呼吸したくなるような、清々しい風景が広がります。Source: xerdopwerko / pixabay

徳川綱吉の側用人であった柳沢吉保が、7年の歳月をかけて造り上げたこの庭園は、和歌の趣味を基調とした繊細で温和な雰囲気が特徴。広大な池を中心に、小高い築山や茶屋が点在し、それらを巡る園路を歩きながら、四季折々の風景を楽しむことができます。春のしだれ桜、初夏のツツジ、そして秋の紅葉。特に、夜間にライトアップされる紅葉の時期は、水面に映る幻想的な景色に、誰もが言葉を失うはずです。

駒込は、桜の代表品種「ソメイヨシノ」発祥の地としても知られています。駅の周辺や、駅から少し歩いた染井霊園など、春には街中が美しい桜色に染まります。六義園の隣には、バラと洋館の調和が美しい「旧古河庭園」もあり、庭園巡りをするのも楽しい。派手さはないけれど、心からリラックスできる。駒込は、そんな穏やかな時間を過ごしたい人にぴったりの場所です。

巣鴨:「おばあちゃんの原宿」だけじゃない魅力

巣鴨と聞くと、多くの人が「おばあちゃんの原宿」として知られる「巣鴨地蔵通り商店街」を思い浮かべるでしょう。確かに、毎月4のつく日(4日、14日、24日)の縁日には、多くのシニアで賑わい、独特の活気を見せます。名物の「塩大福」を食べ歩きしたり、「赤パンツ」で有名なマルジを覗いてみたり。これもまた、巣鴨ならではの楽しみ方です。

しかし、巣鴨の魅力はそれだけではありません。商店街の入り口にある「眞性寺」や、とげぬき地蔵として親しまれる「高岩寺」など、歴史ある寺社仏閣が街に溶け込んでいます。特に高岩寺の「洗い観音」は、自分の体の悪い部分と同じ場所を洗うと良くなると言われ、いつも行列ができています。こうした光景も、巣鴨ならではの日常の一部なのです。

最近では、古民家をリノベーションしたおしゃれなカフェや、こだわりのラーメン店なども増えてきており、若者や家族連れも楽しめる街へと変化しています。商店街から一本路地を入ると、静かな住宅街が広がっていて、そのギャップも面白い。新旧の文化が混ざり合い、世代を超えて楽しめる懐の深さこそ、巣鴨の本当の魅力なのかもしれません。

山手線は、ただの移動手段ではなく、東京の多様な文化を繋ぐタイムマシンのような存在なのかもしれません。今回ご紹介した駅以外にも、きっとあなただけのお気に入りの場所が見つかるはず。次の休みの日には、あえて目的を決めずに山手線に乗り、気になった駅でふらりと降りてみてはいかがでしょうか。きっと、いつも見ている東京の景色が、少しだけ違って見えるはずですから。

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