沖縄の美しい海岸線を巡る、心ときめく絶景ドライブコース
都会の喧騒を離れ、沖縄の青い海と空に癒される旅へ。レンタカーで巡る、忘れられない思い出を作るためのモデルコースをご紹介します。

ふと、日常から抜け出して、どこか遠くへ行きたくなる瞬間ってありませんか。そんな時、私の頭に真っ先に浮かぶのが、沖縄のあの吸い込まれるように青い海と、どこまでも広がる空です。特に、車の窓を全開にして、潮風を浴びながら海岸線を走るドライブは、何にも代えがたい特別な時間。公共交通機関が限られる沖縄では、レンタカーは自由な旅の必需品。だからこそ、どんな道を選ぶかが、旅の満足度を大きく左右するんです。
「沖縄の有名な観光地は一通り巡ったけど、もっと心に残る体験がしたい」。そう感じているなら、ぜひ海岸線にこだわったドライブ旅を計画してみてほしい。ガイドブックに載っている定番スポットを繋ぐだけじゃない、自分だけの景色を見つける喜びがそこにはあります。
この記事では、私が実際にハンドルを握り、心から感動した沖縄の海岸線ドライブコースを、北部、中部、南部とエリアに分けてご紹介します。それぞれの場所が持つユニークな魅力や、ドライブがもっと楽しくなる小さなヒントも散りばめました。次の沖縄旅行で、忘れられない思い出を作るための、ささやかなお手伝いができれば嬉しいです。
北部エリア:古宇利大橋と手つかずの自然を巡る道
沖縄本島の北部、通称「やんばる」と呼ばれるエリアは、手つかずの豊かな自然が最大の魅力。那覇空港から少し距離はありますが、時間をかけてでも訪れる価値のある絶景が待っています。このエリアのハイライトは、何と言っても「古宇利大橋」。エメラルドグリーンの海の上を一直線に貫くこの橋を初めて渡った時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
古宇利大橋を渡る前には、ぜひ橋のたもとにある駐車場に車を停めてみてください。そこから眺める橋と海のコントラストは、まさに絵画のよう。そして、いよいよ橋の上へ。両サイドに広がる、言葉を失うほどの青いグラデーション。まるで海の上を滑るように進むこの数分間は、沖縄ドライブのハイライトと言っても過言ではありません。
橋を渡った先にある古宇利島は、「恋の島」というロマンチックな別名を持つ、周囲約8kmの小さな島。有名な「ハートロック」はもちろん、島の高台にある「古宇利オーシャンタワー」からの眺めも格別です。タワーの展望台からは、今渡ってきた古宇利大橋と、360度に広がる海を一望できます。ドライブの途中に、こんな絶景を眺めながら一息つけるなんて、最高の贅沢だと思いませんか。
中部エリア:海中道路とリゾート海岸のきらめき
沖縄本島の中部エリアは、美しいビーチが連なるリゾート地帯。西海岸に沿って走る国道58号線は、それ自体が人気のドライブコースですが、ここで特におすすめしたいのが、うるま市にある「海中道路」です。勝連半島から平安座島(へんざじま)を結ぶ全長約4.7kmのこの道は、その名の通り、まるで海の中を走っているかのような不思議な感覚を味わえます。
干潮時には左右に広大な干潟が現れ、満潮時にはすぐそこまで海が迫る。時間帯によって全く違う景色を見せてくれるのも、海中道路の面白いところ。道の途中には、船の形をした「海の駅 あやはし館」があり、地元の特産品を買ったり、沖縄そばを食べたりと、絶好の休憩スポットになっています。私はここで、車を降りてゆっくりと海を眺める時間が大好きです。
海中道路を渡ると、浜比嘉島、平安座島、宮城島、伊計島という4つの離島にアクセスできます。特に、琉球開闢の神々が住んだという伝説が残る浜比嘉島は、昔ながらの赤瓦の古民家が立ち並び、どこか懐かしい空気が流れています。伊計島の先端にある「伊計ビーチ」は、透明度が高く、シュノーケリングにも最適。海中道路をドライブする際は、ぜひ時間に余裕を持って、これらの離島にも足を延ばしてみてください。

南部エリア:ニライカナイ橋から望む太平洋と歴史の道
那覇空港からもアクセスしやすい南部エリアは、沖縄の歴史や文化を色濃く感じられる場所。海岸線のドライブコースも、北中部とはまた違った趣があります。南部で絶対に外せないのが、南城市にある「ニライカナイ橋」。海に向かって大きくカーブを描きながら下っていくこの橋は、展望台からの眺めが最高なんです。
トンネルを抜けた瞬間に、目の前に広がる太平洋のパノラマ。思わず「うわぁ…」と声が漏れてしまうほどの絶景が広がります。海の向こうには、神の島と呼ばれる「久高島」を望むこともできます。「ニライカナイ」とは、沖縄の言葉で「海の向こうにある理想郷」を意味する言葉。その名の通り、ここから見る景色は、どこか神聖で、心が洗われるような気持ちにさせてくれます。
ニライカナイ橋を渡り、さらに海岸線を南下すると、「知念岬公園」にたどり着きます。ここもまた、太平洋を一望できる絶景スポット。芝生の上でのんびりと海を眺めたり、遊歩道を散策したり。地元の人々の憩いの場にもなっていて、とても穏やかな時間が流れています。派手さはないけれど、心からリラックスできる、そんな場所です。

旅の終わりに:残波岬でドラマチックな夕日を
沖縄ドライブの締めくくりには、読谷村にある「残波岬(ざんぱみさき)」でのサンセット鑑賞をおすすめします。高さ30mもの断崖絶壁が約2kmにわたって続くこの場所は、東シナ海に沈む夕日を眺めるのに最高のロケーション。白亜の灯台と、荒々しい岩肌に打ち付ける波、そして空を茜色に染めながら沈んでいく太陽。その光景は、あまりにもドラマチックで、旅の終わりを感動的に彩ってくれます。
風が強い日が多いですが、それもまた残波岬の魅力。自然の力強さを肌で感じながら、水平線の彼方に消えていく太陽を見送る時間は、きっと忘れられない思い出になるはずです。岬の周辺は公園として整備されているので、夕暮れまでの時間をのんびり過ごすのも良いでしょう。
沖縄の海岸線を巡る旅は、ただ美しい景色を追いかけるだけではありません。窓から入る潮の香り、耳に届く波の音、肌で感じる太陽の光。そのすべてが、五感を刺激し、日常で凝り固まった心を解きほぐしてくれます。今回ご紹介したコースは、あくまで一つのモデルプラン。気になる脇道があれば、迷わずハンドルを切ってみてください。その先に、あなただけの宝物のような景色が待っているかもしれません。
次に沖縄を訪れる時は、ぜひレンタカーを借りて、あなただけの海岸線を探す旅に出てみませんか。きっと、これまで知らなかった沖縄の新しい顔に出会えるはずです。
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