メンタルヘルス

「やる気が出ない…」を卒業!トレーニングのモチベーションを維持する心理学的な秘訣

トレーニングを続けたいのに、なかなかモチベーションが続かない。そんな悩みを抱えるあなたへ、心理学の視点から、やる気を長続きさせるための具体的なヒントをお届けします。もう「三日坊主」とは言わせません!

朝日を浴びながら公園でストレッチをする男性
一日の始まりに、自分の体と静かに向き合う。この瞬間が、未来の自分への投資になる。Source: MART PRODUCTION / Pexels

「今年こそは体を鍛えるぞ!」と意気込んでジムに入会したり、新しいトレーニングウェアを揃えたりしたものの、気づけば数週間で足が遠のいてしまう…。そんな経験、きっと私だけではないはずですよね。正直なところ、私も昔は「三日坊主のプロ」と自称できるくらい、何かを継続するのが苦手でした。でも、これって決して意志が弱いからだけではないんです。実は、私たちの行動を司る「心理」が深く関係していると知ってから、私のトレーニング習慣は劇的に変わりました。

トレーニングのモチベーションを維持するって、本当に難しいことのように感じます。特に、すぐに目に見える結果が出ない運動は、途中で「これで合ってるのかな?」とか「本当に意味があるのかな?」と不安になりがちです。でも、大丈夫。心理学の知見を少し取り入れるだけで、この「やる気」の波を巧みに乗りこなし、運動を生活の一部にすることができるんです。

今回は、私が実際に試して「これは効果絶大!」と感じた、心理学に基づいたモチベーション維持術をいくつかご紹介したいと思います。難しい話は抜きにして、今日からすぐに試せるものばかりなので、ぜひリラックスして読んでみてくださいね。

なぜ私たちは「続かない」のか?内発的動機づけの重要性

そもそも、なぜあんなにやる気に満ちていたはずなのに、モチベーションは消えてしまうのでしょうか。心理学では、やる気の源泉を「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2つに分けて考えます。外発的動機づけは、「痩せて褒められたい」「健康診断の数値を改善しろと言われた」といった、外からの報酬や罰が原動力になるものです。もちろん、これも立派なきっかけですが、この動機づけだけだと、報酬が得られたり、罰がなくなったりすると、途端にやる気が失われやすいという弱点があります。

一方で、内発的動機づけは、「運動後の爽快感が好き」「体を動かすこと自体が楽しい」「ストレス解消になる」といった、自分自身の内側から湧き出る興味や関心、楽しさが原動力です。この内発的動機づけこそが、長期的な継続の鍵を握っています。

最初は「夏までに痩せたい」という外発的な理由で始めたとしても、続けていくうちに「汗をかくのが気持ちいい」「昨日より少しだけ長く走れたのが嬉しい」といった内発的な喜びに気づくことができれば、しめたもの。誰かに言われたからやるのではなく、「自分がやりたいからやる」という感覚にシフトしていくことが、何よりも大切なのです。

小さな成功体験が脳を育てる「スモールステップ」の魔法

大きな目標を掲げることは素晴らしいですが、高すぎる目標は挫折の元。「1ヶ月で10kg痩せる!」なんて目標は、達成が難しいだけでなく、達成できなかった時に「やっぱり自分はダメだ」と自己肯定感を下げてしまう危険性もはらんでいます。そこでおすすめしたいのが、「スモールステップ」という考え方です。

これは、最終的なゴールを細かく分解し、ごく簡単なステップから始めるというもの。例えば、「毎日腹筋100回」ではなく、「まずは3日間、腹筋を10回だけやってみる」からスタートするのです。たった10回でも、目標を達成できれば、私たちの脳内ではドーパミンという快感物質が放出され、「できた!」という達成感が得られます。この小さな成功体験こそが、「もっとやりたい」という次への意欲を育ててくれるのです。

私も最初は「仕事から帰ったら、とりあえずウェアに着替える」だけを目標にしていました。着替えてしまえば、不思議と「せっかくだから5分だけ動こうかな」という気持ちになるものです。馬鹿らしいと思うような小さなステップで構いません。その一歩が、脳を「運動する脳」へと変えていくための、重要なトレーニングになるのです。

「やる気」に頼らない!最強の味方「習慣化」の力

私たちの「やる気」は、天気のように移ろいやすいもの。気分が乗らない日もあれば、疲れて何もしたくない日もあります。そんな時、やる気に頼っていては、継続は難しいでしょう。だからこそ、「やる気」に頼らずとも体が自然と動く「習慣化」が最強の味方になります。

習慣化のコツは、「すでにある習慣に新しい習慣をくっつける」こと。これは「ハビットスタッキング」と呼ばれるテクニックです。例えば、「朝の歯磨きの後に、スクワットを10回やる」「お風呂に入る前に、ストレッチを5分やる」といったように、既存の習慣をトリガー(きっかけ)にするのです。こうすることで、新しい行動を始めるための心理的なハードルがぐっと下がります。

また、環境を整えることも非常に効果的です。玄関にランニングシューズを置いておく、テレビの横にヨガマットを敷いておくなど、運動が目に入る、すぐに始められる状況を作っておきましょう。意志の力に頼るのではなく、行動せざるを得ない環境をデザインすることが、挫折しないための賢い戦略なのです。

一人じゃないと思える「社会的コミットメント」の効果

意外と効果的なのが、自分の目標を誰かに宣言することです。友人や家族に「私、週に2回ランニングすることにしたんだ」と伝えてみましょう。これは「パブリック・コミットメント」と呼ばれ、「言ったからにはやらなきゃ」という良い意味でのプレッシャーが生まれ、行動を後押ししてくれます。

さらに、SNSでトレーニングの記録を投稿したり、同じ目標を持つ仲間と一緒に運動したりするのも素晴らしい方法です。他者の存在を意識することで、一人で取り組むよりもモチベーションを維持しやすくなります。誰かが見てくれている、応援してくれている、一緒に頑張っている。その感覚が、くじけそうになった時の大きな支えとなるでしょう。

トレーニングの継続は、根性論だけではうまくいきません。少しだけ心理学の力を借りて、自分を上手に導いてあげることが大切です。完璧を目指さず、できなかった日があっても自分を責めずに、「また明日からやればいいや」と軽く考えること。そのしなやかさが、結果的にあなたをゴールへと導いてくれるはずです。

あなたのトレーニングライフが、心から楽しく、充実したものになることを願っています。

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