交通

フィジー島内の移動手段まとめ|バス・タクシー・フェリーの上手な使い方

楽園フィジーの旅を、もっと自由に、もっと深く。バス、タクシー、フェリーといった現地の交通手段を使いこなすための、具体的な方法とちょっとしたコツを、旅行者の目線で詳しく解説します。

フィジーのヤサワ諸島を上空から見た美しい風景
どこまでも続くエメラルドグリーンの海に浮かぶ島々。この景色が、フィジーが楽園と呼ばれる理由を物語っています。Source: Nik Schmidt / unsplash

フィジーと聞いて、どんな景色を思い浮かべますか?多くの人が、真っ白な砂浜と、どこまでも透き通った青い海が広がる、まさに「楽園」のような光景を想像するのではないでしょうか。私もその一人でした。そして実際に訪れたフィジーは、その想像をはるかに超える美しさで、私の心を一瞬で掴んで離しませんでした。

ただ、この広大な楽園を心ゆくまで楽しむためには、島と島、街と街を結ぶ「足」の確保が欠かせません。日本のよう分刻みのスケジュールで電車が走っているわけではないフィジーでは、現地の交通事情を少し知っておくだけで、旅の快適さが格段に変わります。むしろ、そのちょっとした不便さや、地元の人々とのふれあいこそが、フィジー旅行の醍醐味なのかもしれません。

今回は、フィジー国内の主要な移動手段である「バス」「タクシー」「フェリー」の3つに焦点を当てて、それぞれの特徴や乗り方、料金の目安、そして私が実際に体験して感じた注意点などを、できるだけ詳しくお話ししていこうと思います。この記事を読めば、あなたもきっとフィジーの交通をマスターして、より深く、自由にこの国を旅することができるはずです。

ローカル気分を満喫!フィジーのバス完全攻略

フィジーを最も安く、そして最もディープに旅する方法は、間違いなくローカルバスです。特に、観光の拠点となるビティレブ島では、海岸線を走るクイーンズロードとキングスロード沿いにバス停が点在し、島民の生活に欠かせない足となっています。窓ガラスがなく、風を感じながら走るカラフルなバスは、乗っているだけでワクワクしてきますよ。

フィジーのバスは、大きく分けて2種類あります。一つは、街中や近距離を走る「ローカルバス」。そしてもう一つが、ナンディやスバといった主要都市間を結ぶ「エクスプレスバス」です。ローカルバスは、いわゆる「フィジータイム」で運行されているため、時刻表はあってないようなもの。バス停で気長に待っていると、どこからともなく陽気な音楽をかけたバスがやってきます。この「待つ時間」すら、フィジーのゆったりしたリズムの一部なのだと感じられるようになれば、あなたも立派なフィジー通です。

一方、エクスプレスバスは比較的時刻表に沿って運行されており、エアコン付きの快適な車両が多いのが特徴です。ナンディから首都スバまで約4時間半の長距離移動も、これなら快適に過ごせます。料金はローカルバスなら1〜2フィジードル(約70〜140円)、エクスプレスバスの長距離でも20フィジードル(約1400円)前後と、驚くほど安いのが魅力。ただし、支払いには「eTransport」というICカードが必要になることがほとんど。観光客向けに短期用のカードも販売されていますが、運転手さんによっては現金で乗せてくれることも。臨機応変に対応しましょう。

バスに乗る際は、運転手さんに行き先を告げて料金を確認するのが基本。降りる時は、降車ボタンか、天井に張られた紐を引いて合図します。この紐を引くシステムが、なんだかレトロで面白いんです。ただし、夜間は治安の面からバスの利用は避け、タクシーを使うのが賢明です。日中の明るい時間帯に、フィジーの風を感じながら、車窓の風景を楽しむのが最高のバス体験だと言えるでしょう。

交渉も旅のスパイス?タクシーの上手な使い方

快適さとプライベートな空間を求めるなら、タクシーが最適です。特に空港からホテルへの移動や、荷物が多い時、そして夜間の移動にはタクシーが頼りになります。フィジーのタクシーは、日本に比べて料金も手頃なので、上手に使えば非常に便利な移動手段になります。

フィジーのタクシーは、ナンバープレートで種類を見分けることができます。「LT」と書かれたナンバープレートは、メーター制の正規タクシー。一方で「LH」は、メーターがなく、料金は交渉制です。観光客だと見ると、交渉制のタクシーが声をかけてくることが多いかもしれません。もちろん、交渉に自信があれば利用するのも一つの手ですが、安心して乗りたいなら、メーターのある「LT」タクシーを選ぶのが無難です。

料金の目安は、初乗りが約2.5フィジードル(約175円)、その後1kmごとに約1フィジードル(約70円)が加算されていくイメージです。ただし、これはあくまで目安。特に長距離を移動する場合や、メーターのないタクシーに乗る場合は、必ず乗車前に運転手と料金を確定させましょう。「〇〇まで、いくら?」とハッキリ聞いて、お互いが納得した上で出発するのが、トラブルを避ける一番のコツです。支払いは現金が基本なので、細かいお金を用意しておくとスマートですよ。

フィジーのタクシードライバーは、陽気でフレンドリーな人が多いのも特徴です。片言の英語でも、おすすめのレストランや絶景スポットを教えてくれたり、フィジーの文化について話してくれたり、まるでプライベートガイドのよう。そんなドライバーとの出会いも、旅の素敵な思い出になります。ただし、安全のためにも、ホテルで呼んでもらったり、正規のタクシー乗り場から乗車したりすることを心がけましょう。

楽園の島々へ!フェリーで巡るアイランドホッピング

フィジーの本当の魅力は、本島から少し離れた離島にこそある、と多くの人が言います。ママンザ諸島やヤサワ諸島といった美しい島々へ渡るには、フェリーが欠かせません。ナンディ近郊のデナラウ港からは、毎日たくさんの高速フェリーが各リゾート島へ向けて出発しており、船旅そのものがアドベンチャーの始まりを感じさせてくれます。

美しい石灰岩の島々の間を航行するフェリー
デッキで風を感じながら眺める景色は、まさに絶景。楽園への期待がどんどん高まっていきます。Source: Quang Nguyen Vinh / pexels

ママンザ・ヤサワ諸島へのフェリーを運航しているのは、主に「サウス・シー・クルーズ」と「ヤサワ・フライヤー」です。どちらも大型の高速船で、揺れも少なく快適。船内にはカフェやエアコンの効いた客室もあり、優雅な船旅が楽しめます。デナラウ港から目的の島までは、近いところで30分、遠いヤサワ諸島の果てまでは4時間半ほどかかりますが、デッキから眺める海の美しさに、きっと時間を忘れてしまうはずです。

フェリーのチケットは、各社の公式サイトや、現地のツアーデスク、ホテルのフロントなどで予約できます。特に観光シーズンは混み合うこともあるので、日本にいるうちにオンラインで予約しておくと安心です。料金は決して安くはありませんが、それだけの価値は十分にあります。往復チケットや、複数の島を巡る周遊パスなど、様々なプランがあるので、自分の旅のスタイルに合わせて選んでみてください。

フェリーに乗る日は、時間に余裕を持って行動しましょう。港でのチェックインや荷物の預け入れなど、意外と時間がかかることもあります。また、天候によってはスケジュールが変更されたり、欠航になったりする可能性もゼロではありません。特に雨季に旅行する場合は、常に最新の運行状況を確認する習慣をつけておくと良いでしょう。

フィジーでの移動は、計画通りにいかないことも含めて、一つのアトラクションです。バスで地元の人々の日常に触れ、タクシーで快適さを手に入れ、フェリーで未知なる島への冒険に出る。それぞれの移動手段が、あなたのフィジーでの物語に、ユニークな彩りを加えてくれることでしょう。さあ、準備はできましたか?最高の旅に出かけましょう!

You might also like

【女性向け】温泉旅行の持ち物リスト完全版!これさえあれば安心&快適な旅に
旅行のヒント

【女性向け】温泉旅行の持ち物リスト完全版!これさえあれば安心&快適な旅に

待ちに待った温泉旅行!でも、荷造りで「あれ、何が必要だっけ?」と悩んでいませんか?女性ならではの視点で、必需品から旅を格上げする便利グッズまで、まるっとご紹介します。

制服をおしゃれに着こなすためのアイテムとコーディネート術
Product Categories

制服をおしゃれに着こなすためのアイテムとコーディネート術

毎日着る制服、どうせならもっと可愛く、もっと自分らしく着こなしたい!そんなあなたのための、校則の範囲内でもできる、とっておきのおしゃれテクニックとアイテム選びを徹底解説します。

都会の喧騒からエスケープ。都心から日帰りで行ける西東京市満喫モデルコース
旅行のヒント

都会の喧騒からエスケープ。都心から日帰りで行ける西東京市満喫モデルコース

忙しい毎日から少しだけ離れて、心と体をリフレッシュしませんか?都心からすぐなのに、豊かな自然と文化が息づく西東京市の魅力的なスポットを巡る、おすすめの日帰りプランをご紹介します。

女性活躍推進法とは?企業が取り組むべきこと、そして私たちの未来
ビジネス

女性活躍推進法とは?企業が取り組むべきこと、そして私たちの未来

「女性活躍推進法」って、なんだか難しそう?実は、すべての働く人に関わる大切な法律なんです。企業に求められる義務や、私たちが知っておくべきポイントを、わかりやすく解説します。

投資初心者が知っておくべき基本用語と始め方
投資

投資初心者が知っておくべき基本用語と始め方

投資に興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からないあなたへ。基本用語から具体的なステップまで、分かりやすく解説します。