モダン ライフラボDaily Insights & Guide for Contemporary Living
👤MODERN LIFE LAB//旅行>観光地

人混みを避けて楽しむ、京都の通な穴場観光モデルコース

5 MIN READ
HOME>旅行>観光地>人混みを避けて楽しむ、京都の通な穴場観光モデルコース

いつもの京都観光に飽きたあなたへ。静かで美しい、通だけが知る京都の隠れた名所を巡る1日モデルコースをご提案します。

「京都に行きたいな」と思うとき、頭に浮かぶのは清水寺の舞台や金閣寺の輝き、伏見稲荷の千本鳥居かもしれません。もちろん、それらは誰もが認める素晴らしい場所。でも、何度も訪れていると、もう少し静かで、自分だけの時間を感じられる場所を歩いてみたくなりませんか?

人混みをかき分けて進むのではなく、自分のペースでゆっくりと歴史や自然と対話する。そんな「通」な京都の旅も、また格別なものです。今回は、有名な観光地のすぐ近くにありながら、なぜか多くの人が見過ごしてしまうような、とっておきの穴場を巡る1日のモデルコースを考えてみました。次の京都旅行の参考に、そっとポケットに忍ばせておいてください。

午前:哲学の道から、静寂の「法然院」へ

朝は、少し早起きして「哲学の道」からスタートしましょう。桜や紅葉のシーズンは多くの人で賑わいますが、それ以外の季節の早朝は、驚くほど静か。疏水沿いの道をゆっくりと歩きながら、鳥の声や風の音に耳を澄ませる時間は、最高の贅沢です。

哲学の道を南に下り、少し脇道に入ったところにあるのが、最初の目的地「法然院」。ここは、哲学の道や銀閣寺のすぐ近くなのに、驚くほど訪れる人が少ない、まさに穴場中の穴場です。茅葺きの山門をくぐると、そこはもう別世界。掃き清められた白砂壇(びゃくさだん)が、まず心を清めてくれます。

緑の木々に囲まれた、趣のある日本の古いお寺の建物。
ひっそりと佇む空間に、心が洗われるようです。Source: David Emrich / unsplash

このお寺の魅力は、なんといってもその静けさと、美しく手入れされた苔の庭。派手さはありませんが、どこを切り取っても絵になるような、落ち着いた美しさに満ちています。本堂の縁側に座って、ただ静かに庭を眺めていると、日々の悩みやストレスがすーっと消えていくような感覚になります。観光客の喧騒から離れ、心から「無」になれる時間。これこそ、大人の京都旅の醍醐味ではないでしょうか。

午後:嵐山の喧騒を抜け、奥嵯峨の「愛宕念仏寺」へ

午後は、京都を代表する観光地、嵐山へ。しかし、私たちの目的地は渡月橋や竹林の道ではありません。多くの観光客が引き返すあたりから、さらに奥へ。奥嵯峨と呼ばれるエリアを目指します。このあたりまで来ると、観光客の姿はぐっと減り、昔ながらの京都の風景が広がっています。

目指すは「愛宕(おたぎ)念仏寺」。少し急な坂道を登った先に、そのユニークなお寺はあります。このお寺の最大の見どころは、境内を埋め尽くす1200体もの羅漢(らかん)像。一体一体、表情もポーズもすべて違うのです。笑っている像、泣いている像、考え込んでいる像、仲間と談笑している像…。

苔むした石の羅漢像が、様々な表情で並んでいる。
自分にそっくりな顔が、どこかにあるかもしれませんね。Source: JordyMeow / pixabay

これらの羅漢像は、昭和の時代に一般の参拝者が彫ったものだそう。だからこそ、プロの仏師が作ったものとは違う、温かみと人間味にあふれています。自分や知り合いに似た顔を探しながら、ゆっくり境内を散策するのは、他ではできないユニークな体験。苔むした羅漢さんたちに囲まれていると、まるで異世界に迷い込んだような、不思議な気持ちになります。嵐山の賑わいも良いですが、この静かで少し不思議な空間は、きっと忘れられない思い出になるはずです。

夕暮れ:祇園の奥座敷「白川南通」で京情緒に浸る

1日の締めくくりは、祇園エリアへ。といっても、花見小路の賑わいの中ではありません。私たちが向かうのは、巽橋から白川沿いに続く「白川南通」。石畳の道と柳並木、そして白川のせせらぎが美しい、これぞ京都、という情緒あふれる場所です。

この通りは、伝統的建造物群保存地区に指定されており、昔ながらの町家やお茶屋が軒を連ねています。夕暮れ時になると、ガス灯に明かりが灯り、さらに幻想的な雰囲気に。日中は結婚式の前撮りなどで賑わうこともありますが、夜は比較的静かで、ゆっくりと散策するのにぴったりです。

運が良ければ、お座敷へ向かう舞妓さんや芸妓さんの姿を見かけることができるかもしれません。その際は、遠くから静かに見守るのが京都でのマナー。彼女たちの生活の場であるという敬意を忘れずに、美しい街並みを楽しみましょう。白川のせせらぎを聞きながら、ライトアップされた柳並木の下を歩けば、まるで映画のワンシーンのよう。近くには素敵なバーやレストランも点在しているので、散策の後に美味しいお酒や食事を楽しむのも良いですね。

定番の観光地を巡る旅も楽しいですが、少し視点を変えるだけで、京都はまったく違う顔を見せてくれます。今回ご紹介したコースは、あくまで一例。あなただけの「穴場」を見つける旅に出てみるのも、きっと素敵な経験になるはずです。次の休日、少しだけ通な京都を味わってみませんか。

↗Share this article