投資初心者が知っておくべき基本用語と始め方
投資に興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からないあなたへ。基本用語から具体的なステップまで、分かりやすく解説します。

「貯蓄から投資へ」という言葉を、最近よく耳にしませんか?正直なところ、私も数年前までは「投資なんて、自分には関係ない遠い世界の話」だと思っていました。将来のためにお金を貯めなきゃ、という気持ちはあるものの、日本の銀行に預けていても金利はほぼゼロ。物価は少しずつ上がっているのに、お金の価値は実質的に目減りしていくような感覚に、漠然とした不安を抱えていたんです。
あなたも、もしかしたら同じような気持ちかもしれません。「投資って専門用語が多くて難しそう」「損をするのが怖い」「何から手をつけていいか分からない」。その気持ち、痛いほどよく分かります。でも、大丈夫。投資は決して一部の専門家だけのものではありません。正しい知識を少しずつ身につけて、自分に合ったやり方を見つければ、未来の自分を助けてくれる、とても心強い味方になってくれるんです。
この記事では、かつての私と同じように、投資の第一歩をためらっているあなたに向けて、最低限知っておきたい基本の言葉から、具体的な始め方のステップまで、できるだけ専門用語をかみ砕いて、友達に話すような気持ちで解説していきます。一緒に、お金に対する不安を、未来への期待に変える旅を始めてみませんか?
なぜ今、投資が必要なの?
そもそも、なぜこんなにも「投資」が重要だと言われるようになったのでしょうか。その背景には、私たちの生活に直結する、いくつかの大きな変化があります。一番大きいのは、やはり超低金利時代の到来でしょう。銀行の普通預金金利は、あってないようなもの。100万円を1年間預けても、缶コーヒー1本分にもならない利息しかつかないのが現実です。これでは、インフレ(物価上昇)にまったく追いつけません。
さらに、「人生100年時代」と言われるようになり、私たちの老後はどんどん長くなっています。公的年金だけで、昔と同じようにゆとりある生活を送るのは、正直なところ、だんだん難しくなってきているのかもしれません。だからこそ、国も「自分たちの力で資産を準備してね」と、NISA(ニーサ)やiDeCo(イデコ)といった、税金が優遇される制度を整えて、私たちの資産形成を後押ししてくれているわけです。
もちろん、投資にはリスクがつきものです。預金と違って、元本が保証されているわけではありません。でも、そのリスクを正しく理解し、コントロールする方法を学べば、過度に怖がる必要はないんです。むしろ、何もしないで預貯金だけを続けることが、インフレによって資産価値が減ってしまう「持たざるリスク」に繋がる、という考え方もあるんですよ。
これだけは押さえたい!投資の基本用語
さあ、ここからは具体的な話に入っていきましょう。投資の世界にはたくさんの専門用語がありますが、最初からすべてを覚える必要はありません。まずは、ここに出てくる4つの言葉の意味を、なんとなくでも掴んでみてください。これだけで、ニュースやネットの記事が、ぐっと理解しやすくなるはずです。
株式(かぶしき)
これは一番イメージしやすいかもしれませんね。「株式」を買うということは、株式会社の一部のオーナーになる、ということです。例えば、あなたが好きな自動車メーカーや食品メーカーの株を買うと、あなたはその会社の「株主」になります。会社が成長して利益を上げれば、株の価値が上がって、買った時より高く売れるかもしれません(これを「キャピタルゲイン」と言います)。また、会社によっては利益の一部を株主に還元する「配当金」や、自社製品やサービスがもらえる「株主優待」があったりするのも魅力です。
債券(さいけん)
「債券」は、国や企業がお金を借りるために発行する「借用証書」のようなものです。私たちが債券を買うということは、国や企業にお金を貸してあげる、ということ。お金を貸している間は、定期的に利子を受け取ることができ、満期(お金を返す約束の日)が来れば、貸したお金(元本)が戻ってきます。株式に比べて値動きが穏やかなので、比較的リスクの低い投資先と言われています。特に日本国が発行する「国債」は、非常に安全性が高いとされています。
投資信託(とうししんたく)
これが初心者にとって、一番の味方かもしれません。「投資信託」とは、たくさんの投資家から少しずつお金を集めて、それを一つの大きな資金として、運用のプロ(ファンドマネージャー)が私たちに代わって株式や債券などに投資してくれる商品です。一番のメリットは、少額から始められることと、手軽に「分散投資」ができること。例えば月々1,000円からでも、国内外の何十社、何百社もの株に投資しているのと同じ効果が得られるんです。どの会社の株を買えばいいか分からない、という人にはぴったりの仕組みですよね。
NISA(ニーサ)とiDeCo(イデコ)
最後に、日本で投資をするなら絶対に活用したい、お得な制度です。通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかるのですが、NISA口座の中で得た利益には、この税金がかかりません。2024年から始まった新しいNISAは、非課税で投資できる上限額も大幅にアップし、より使いやすくなりました。一方のiDeCoは、個人で作る年金制度のようなもので、老後資金作りに特化しています。掛け金が所得控除の対象になるなど、こちらも税制上のメリットが非常に大きいですが、原則60歳まで引き出せないというルールがあります。
投資を始めるための具体的な3ステップ
基本的な言葉が分かったら、いよいよ実践です。証券会社の口座を開くなんて、なんだか大変そう…と感じるかもしれませんが、今はスマホ一つで、驚くほど簡単にできてしまいますよ。
ステップ1:目的と目標金額を決める
まず、何のために、いつまでに、いくらお金を準備したいのかを、ざっくりでいいので考えてみましょう。「30年後に老後資金として2,000万円」「10年後に子供の大学費用として500万円」など、目的が具体的であるほど、どんな方法で、毎月いくら積み立てればいいのかが見えてきます。これは、投資を長く続けるためのモチベーションにもなります。
ステップ2:証券口座を開設する
投資を始めるには、金融商品を売買するための専用口座、「証券口座」が必要です。楽天証券やSBI証券といったネット証券なら、手数料も安く、スマホのアプリも使いやすいので初心者におすすめです。申し込みは、本人確認書類(マイナンバーカードや運転免許証)があれば、10分程度で完了します。口座が開設されるまで数日かかりますが、まずはこの一歩を踏み出すことが何より大切です。
ステップ3:少額から「長期・積立・分散」で始めてみる
口座が開設されたら、いよいよ入金して投資をスタートします。ここで大切なのが、「長期・積立・分散」という3つの基本原則です。
- 長期:数ヶ月や1〜2年で結果を求めるのではなく、10年、20年という長い目で資産を育てていく視点。
- 積立:毎月1万円、など決まった金額を定期的に買い続ける方法。価格が高い時には少なく、安い時には多く買うことになるので、平均購入単価を抑える効果が期待できます。
- 分散:一つの商品に集中せず、投資信託などを活用して、様々な国や資産に分けて投資すること。
まずは、月々5,000円や1万円といった、なくなっても生活に困らない金額から始めてみましょう。NISAの「つみたて投資枠」を使えば、この「長期・積立・分散」を手軽に実践できる、金融庁お墨付きの投資信託が揃っています。

投資はマラソン。自分のペースで楽しもう
投資を始めると、日々の株価の動きや経済ニュースが気になって、つい一喜一憂してしまいがちです。でも、一番大切なのは、周りの情報に振り回されず、自分のペースを守ること。投資は短距離走ではなく、何十年も続く長いマラソンです。
時には思うように資産が増えない時期もあるでしょう。でも、そんな時こそ「長期・積立・分散」の原則を思い出してください。淡々と積み立てを続けることで、相場が回復した時に、その恩恵を大きく受けることができます。
何より、投資を「怖いもの」ではなく、「未来の自分を応援するためのツール」として、前向きに楽しむ気持ちを忘れないでください。少しずつ知識が増え、資産が育っていく過程は、きっとあなたの自信に繋がるはずです。あなたの投資ライフが、実り豊かなものになることを、心から願っています。
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